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<特集 2>

「VOCって何?」・・・大気汚染、地下水汚染の要因

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VOCとは?・・・VOC(volatile organic compounds)つまり揮発性有機化合物は、揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称であり、塗料、印刷インキ、接着剤、ガソリン、シンナーなどに含まれる、トルエン、キシレン、酢酸エチルなどがその代表的な物質です。



今、何故VOCなのか?




【地下水汚染対策】
  
地下水は、温度の変化が小さく水質が一般に清浄であることから、飲料水、工業用水、農業用水等に幅広く用いられている貴重な水資源であり、災害時の水源としても重要な役割を果たしています。しかし、徐々に全国的な地下水汚染が明らかになり、その防止策や浄化対策が講じられてきています。
  地下水はいったん汚染されると浄化することは容易ではなく、多額の費用を要するうえ非常に時間がかかります。
  この地下水汚染の未然防止のため、水質汚濁防止法の一部を改正する法律が平成23年6月14日に成立、平成23年6月22日に公布され、平成24年6月1日より施行されました。
  同法により、VOC、重金属や硝酸・亜硝酸性窒素などの有害物質による地下水の汚染を未然に防止するため、有害物質(対象:全28項目)を使用・貯蔵等する施設の設置者に対し、地下浸透防止のための構造、設備及び使用の方法に関する基準の遵守、定期点検及び結果の記録・保存を義務付ける規定等が新たに設けられました。
★指定物質(全52項目)を使用・貯蔵等する施設は対象にはなりません。


[有害物質]   (  )内数字は環境基準 mg/L以下
  
 1  カドミウム及びその化合物(Cd:0.01)
 2  シアン化合物(全シアン:検出されないこと)
 3  有機燐化合物(パラチオ、メチルパラチオン、メチルジメトン及びEPNに限る。)
 4  鉛及びその化合物 (鉛:0.01)
 5  六価クロム化合物 (六価クロム:0.05)
 6  砒素及びその化合物 (ヒ素:0.01)
 7  水銀及びアルキル水銀その他の水銀化合物 (総水銀0.0005、アルキル水銀:検出されないこと)
 8  ポリ塩化ビフェニル(検出されないこと)
 9  トリクロロエチレン (0.03)
10  テトラクロロエチレン (0.01)
11 ジクロロメタン(0.02)
12  四塩化炭素 (0.002)
13  1・2-ジクロロエタン (0.004)
14  1・1-ジクロロエチレン (0.02)
15  シス-1・2-ジクロロエチレン (0.04)
16  1・1・1-トリクロロエタン(1)
17  1・1・2-トリクロロエタン(0.006)
18  1・3-ジクロロプロペン (0.002)
19  チウラム (0.006)
20  シマジン (0.003)
21  チオベンカルブ(0.02)
22  ベンゼン (0.01)
23  セレン及びその化合物 (セレン:0.01)
24  ほう素及びその化合物 (ホウ素:1)
25  フッ素及びその化合物 (フッ素:0.8)
26  アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物 (10)
27   塩化ビニルモノマー(0.002)
28   1・4-ジオキサン(0.05)

(詳しくは環境省サイトへ→こちら

  [VOCによる地下水汚染の特徴]
    性 質   ・・・ 揮発性、低粘性で水より重く、土壌・地下水中では分解されにくい。土壌中を浸透し、地下水に
               移行しやすい(ベンゼンは水より軽く、他のVOCと比べると分解されやすい)。
    汚染の原因  ・・・ 溶剤使用・処理過程の不適切な取扱い、漏出。廃溶剤等の不適正な埋立処分、不法投棄
               など。
    汚染の特徴 ・・・ 地下浸透しやすく深部まで汚染が広がることがある。液状のままやガスとしても土壌中に
               存在する。
    備 考    ・・・ トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等は分解して、シス-1,2-ジクロロエチレンや1,1-
               ジクロロエチレン等に変化することがある。


【大気汚染対策】
 
大気汚染対策の一つとして、これまでは自動車の排ガス規制に重点が置かれていましたが、浮遊粒子状物質および光化学オキシダントが大気汚染の大きな要因になってきたのにともない、その原因の一つである揮発性有機化合物(VOC)の排出抑制対策が講じられました。
  平成16年5月の大気汚染防止法の改正(施行は平成18年4月)では、工場等の固定発生源からのVOCの排出および飛散に関して、VOCの排出濃度規制が開始されました。この法改正では、「法規制」と「自主的取り組み」の双方を適切に組み合わせて効果的にVOCの排出を削減することになっています。なお、VOC排出量の発生源としては、塗料、洗浄剤、接着剤、インキからのVOC排出が全体の75%を占めています。



    *VOC対策について→環境省サイト(関係資料)へ
                                      
                  →経済産業省の関係サイトへ

                                             

★高精度ハンディVOCセンサー 

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現場で簡単・迅速に石油系・塩素系等のVOC濃度の総量を検出することができるハンディタイプの測定器です。
 内蔵ポンプにより、表層ガス測定やボーリング孔(深さ10mなど)から直接吸引測定が可能であり、簡易チェックや一次スクリーニングに最適です。また、ヘッドスペース測定法により、水中VOC成分の高感度検出も可能です。(後述)


  【主な特徴】 ・測定可能VOC成分が多い
                   ・公定法(ガスクロマトグラフ等)と高い相関性がある
          ・ドリフトを回避し、連続モニタリング機能(オプション)を搭載
          ・測定レンジが広い(3タイプ)
          ・VOC処理装置の前後のチェック等にも便利
          
    他のVOC測定技術には、「触媒酸化―非分散形赤外線分析計(NDIR)」、「触媒酸化―検知管方式」、「水素炎イオン化検出器(FID)」、「酸化物半導体式ガスセンサ」などがありますが、このハンディVOCセンサは、独自の技術である「高分子薄膜の膨潤に基づく、干渉増幅反射法(IER法)」を採用しており、環境省 環境技術実証事業(ETV)『VOC簡易測定技術分野』の技術実証製品でもあります。繰り返し性、再現性、応答時間、直線性等の基礎特性を含めた製品技術の信頼性、実用性、簡便性などの項目において良い評価をいただいています。
  (ハンディVOCセンサーの開発・製造元:有限会社オー・エス・ピー)



   *環境省 環境技術実証事業(ETV)のサイトページへ
  
   *製品のカタログ1は→こちらから(PDF)
                               
      *製品のカタログ2は→こちらから(PDF)
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ヘッドスペース測定法により、土壌・水中に混在するVOC類を現場で簡単・迅速、高感度でチェックすることもできます。


土壌/水中VOC測定キット


  ヘッドスペース法用の前処理器材を1セットにした、ハンディVOCセンサー専用の測定キットです。    1回の測定操作は前処理を含めて3~5分程度です。(右の写真は土壌/水中VOC測定キット)

 

  *詳細資料はこちら→「ヘッドスペース法による土壌/水中のVOC簡易測定法」(PDF)         

VOCの主な毒性・用途 
注)IARC1等は国際ガン研究機関の発ガン性評価 注)IARC1:人への発ガン性データが充分ある。  IARC2A:人への発ガン性が疑われる物質 IARC2B:発ガン性の可能性のある物質  

揮発性有機化合物(VOC) 比 重 主な毒性 主な用途
四塩化炭素 1.59 意識喪失、慢性脳障害 発ガン性の疑い(IARC2B) 原料・溶剤(オゾン層保護のた め製造・使用禁止)
1,2-ジクロロエタン 1.25  肺炎・肝障害 発ガン性の疑い(IARC2B) 樹脂原料、塩化ビニルモノマー の原料  
1,1-ジクロロエチレン 1.21 肺炎、肝障害、変異原性   ポリ塩化ビニリデンの原料  
シス1,2-ジクロロエチレン 1.27 意識低下、皮膚脱脂  溶剤、香料、有機合成  
1,3-ジクロロプロペン 1.22 皮膚・気道刺激 発ガン性の疑い(IARC2B)   土壌くん蒸剤、殺線虫剤  
ジクロロメタン 1.33 肺炎、肝障害 発ガン性の疑い(IARC2B)   脱脂洗浄、冷媒、発泡剤  
テトラクロロエチレン 1.62 肝臓・腎臓への影響 人の発ガン性の疑い(IARC2A)   ドライクリーニング溶剤、 脱脂  
1,1,1-トリクロロエタン 1.34 呼吸困難、意識喪失、肝障害   金属洗浄剤(オゾン層保護のため 製造・使用禁止)  
1,1,2-トリクロロエタン 1.44 肝腎障害   溶剤、塩化ビニリデンの原料  
トリクロロエチレン 1.46 神経障害、肝腎障害、変異原性 人の発ガン性の疑い(IARC2A)   脱脂洗浄溶剤  
ベンゼン 0.90 肺炎、意識喪失 人の発ガン性(IARC1)   染料、溶剤、合成ゴム等の原料 反応溶剤、ガソリン成分  

VOC測定の業界別用途・具体例・測定溶剤 
*環境省VOC100種、沸点が室温以上のほぼ全てのVOC(主として有機溶剤)を検出可能 

業 界 使 用 用 途 具体例 測定溶剤例*
印刷・フィルム・接着 ・印刷乾燥工程モニタリング
・作業環境モニタリング
・排ガスモニタリング
・クリーンルーム内環境チェック
・残留溶剤濃度の簡易チェック
・プリント基板
・粘着フィルム
・タック紙
・ラミネート
・医療用フィルム製造メーカー
・リチウムイオン電池製造工場
・光学フィルム製造工場
・トルエン、酢酸エチル
・MEK、IPA等
・メタノール、エタノール
・アルデヒド類
・エステル系、カーボネート系溶剤
・NMP、DMF、γBL
・シクロヘキサノン
・各種シンナー
塗装 ・水系インキの脱溶剤プロセスの簡易チェック
・塗装ブースの排ガスモニタリング
・塗装工場の作業環境モニタリング
・熱乾燥時におけるVOC排気の爆発下限濃度(LEL×1/4)の監視
・乾燥状態のチェック
・塗料メーカー
・自動車メーカー
・自動車部品工場
・造船工場
・電機メーカー
・トルエン、キシレン
・エチルベンゼン等
・メラミン樹脂系
・各種シンナー
洗浄 ・洗浄槽からの排ガスモニタリング
・工場内作業環境濃度の自主管理
・洗浄装置周囲への漏れのチェック
・自動車部品工場
・電機・電気部品
・金属加工・切削工場
・めっき工場
・ドライクリーニング
ハロゲン系溶剤例
・トリクロロエチレン(トリクレン)
・テトラクロロエチレン(パークレン)
・ジクロロメタン(塩化メチレン)
・HCFC、HFC系
石油系洗浄溶剤例
・デカン、ターペン
・アクアソルベント、ロース
・エクソール、ミネラルスピリッツ
・ニッコーホワイト、NSクリーン
シリコーン溶剤
・シロキサンD4、D5等
化学品製造 ・工場排ガスのモニタリング
・溶剤受け入れ時の貯蔵タンクからの呼吸ロスの濃度チェック
・爆発下限界濃度(LEL×1/4)の監視
・製造プラント配管からの漏洩チェック
・紡績
・インキ製造
・自動車内装材メーカー
・化学肥料メーカー
・医薬品工場
・合成ゴム工場
・ジクロロメタン(塩化メチレン)
・DMF
・アセトニトリル、THF
・トリクロロエチレン(トリクレン)
・1,3-ブタジエン、シス-2-ブテン
・シクロヘキサン、酢酸ビニル、メタノール
VOC処理 ・RTO式処理装置の入口・出口濃度モニタリング
・活性炭式処理装置の入口・出口濃度モニタリング
・触媒燃焼式処理装置の入口・出口濃度モニタリング
・濃縮装置の濃縮後の濃度のモニタリング
・溶液吸収式処理・回収装置のモニタリング
・湿式スクラバー処理装置の入口・出口濃度モニタリング
・炭酸ガス式VOC処理装置の出口濃度モニタリング
・冷却式処理・回収装置の入口・出口濃度モニタリング
・フィルム工場
・印刷工場
・化学品製造工場
・塗装工場
・電子部品工場
・処理装置メーカー
・空調設備メーカー
・トルエン、酢酸エチル、MEK
・IPA、エステル系溶剤、塩化メチレン
・トルエン、IPA、ヘキサン、
・トルエン、キシレン、エチルベンゼン等
・NMP
土壌汚染
地下水汚染
・土壌/地下水汚染現場での一次スクリーニング調査
・汚染マップ作成時の調査測定用
・土壌溶出試験の簡易チェック
・土壌浄化工事の進捗状況モニタリング
・ゼネコン
・土壌改良事業者
・地質調査コンサル
・受託分析企業
・ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン
 シス-1,2-ジクロロエチレン
・石油類:ガソリン、灯油、軽油、重油等
水質 ・河川等での油流出事故対策
・下水処理場での油事故モニタリング
・工場排水のチェック、モニタリング
・国土交通省、水道事務所
・水質検査センター
・下水道局
・ダム管理所
・化学薬品工場
・ガソリン、灯油、軽油等
・ガソリン
・一般有機溶剤
その他 ・麻酔液中の麻酔ガス濃度の簡易測定
・グローブボックス内の溶剤濃度チェック(窒素雰囲気下)
・産業廃棄物処理施設周辺での臭気モニタリング
・敷地境界等での臭気チェック
・VOC排出抑制アドバイザー派遣関連事業
・医大麻酔科
・各種研究所、クリーンルーム
・市役所
・リスク・コミュニケーション対策
・シンクタンク・リサーチ企業
・セボフルラン、イソフルラン、エンフルラン
・トルエン、エチルベンゼン、キシレン等

☆半導体産業分野での用途例  こちらから 

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