FAQ

よくあるご質問

よくあるご質問

一般

試薬・消耗品の注文をしたいのですが…
商品はカタログナンバーで管理しております。カタログナンバーを記載の上、最寄りの弊社製品の取扱店にご注文下さい。
ナンバーが不明な場合は、お使いの試薬・部品にカタログナンバーが記載されているかご確認下さい。直接プリントされていない場合は、取扱説明書に記述がある場合もございます。それでも不明な場合は、お使いの機種、測定項目をご確認の上、セントラル科学までお問い合せ下さい。また、取扱店もご紹介致します。
セット試薬はバラ売り可能ですか?
セット試薬のバラ売りは実施しておりません。基本的に50回分、25回分等の販売をしていますが、丁度使い切る数になるようなセット構成になっています。
輸入商品は修理やメンテナンスに不安がありますが…?
弊社の修理・メンテナンス部門にて承っております。国内で作業致しますので、いたずらにお時間を頂くことはございません。(一部の輸入商品や修理不能の商品は除きます。)
機器を購入する前に、測定ができるか確認したいのですが…?
機器ご購入の検討に際し、実機を用いたサンプル分析を承っております。お客様のサンプルが測定できなければ意味がありません。お気軽にサンプル分析をご用命下さい。
納品書の商品コードと、購入した商品に記載されている商品コードでは、頭文字が違うのですが…?
海外輸入製品の商品コードには、海外メーカーオリジナルの商品コードの先頭に以下のアルファベットをそれぞれ付け足しています。
S:SUEZ社Sieversブランド
W:Xylem社WTWブランド
L:Tintometer社Lovibondブランド

弊社の納品書には、上記のアルファベットを付け足した弊社の商品コードを記載しており、
製品現物には、海外メーカーオリジナルの商品コードが記載されております。

DO

酸素の溶解度について教えてください。
水中に溶解している酸素を溶存酸素(DO)と呼びます。水の温度や圧力で飽和溶解度が異なります。
詳細は、文献ページでご紹介しているこちらのPDFファイル(「酸素の溶解度」)をご覧ください。
有機溶剤のDO測定について教えてください。
弊社製品 有機溶媒用DO計UC-12-SOL型で測定が可能でした。ただし、有機溶剤によって酸素の飽和値が異なりますので、溶剤毎の校正が必要です。
飽和値が不明な場合は、脱酸素を行ったサンプルと飽和にしたサンプルで校正を行い、0~100%の表示で計測を行います。(申し訳ございませんが、現在、取り扱いはございません。)
光学式(蛍光式)って何?
蛍光発光を利用した新しいDO測定の方式です。平成28年3月22日付のJIS K0102「工場排水試験方法」の改正にて、32.4「溶存酸素測定方法」に”光学式センサ法”が新しく追加されました。
隔膜式で問題となっていた
①隔膜・電解液交換
②無流速での測定ができない
③硫化水素等の妨害物質の影響・・・
など様々なご要望を解決しております。ご興味がある方は弊社営業部までお問い合わせ下さい。→文献・資料の「DO」のページを参照ください。
深いところのDOを測りたいのですが?
DO測定のみを行いたい場合は、光学式の携帯用溶存酸素計 FDO Multi 3510型をお薦めします。センサーケーブルは最長100mまで対応できます。また、同時に複数項目(DO、pH orORP、導電率、水温、水深)を測定されたい場合は、携帯用マルチ水質測定器MultiLine3630型と深部測定用のマルチ電極MPP930型があります。ケーブルは6,10,15,20,25,40,60,100mの種類から選ぶことができ、25m以上は専用のリールが付属されています。

pH・ORP・イオン

イオン電極法とは何ですか?
イオン選択性センサー(ion-selective electrode (ISE))とは、一般的に電極本体の先端にイオン選択性膜が貼り付けられており、試料溶液中の特定イオンと接するとそのイオン活量に応じた膜電位が生じます。
実際の測定では、このISEセンサーと参照電極を組み合わせて、両電極間の電位差を測定します。
イオン濃度は、標準液を用いて作成した検量線から求めます。
文献ページでは「イオン電極」(PDFファイル)についても資料をご紹介しています。合わせてご参照ください。
深いところのpHを測りたいのですが?
携帯用マルチ水質測定器MultiLine3430/3630型と深部測定用のマルチ電極MPP930型があります。ケーブルは6,10,15,20,25,40,60,100mの種類から選ぶことができ、25m以上は専用のリールが付属されています。
同時に複数項目(DO、pH orORP、導電率、水温、水深)を測定されたい場合は、MPP930型が最適です。

BOD

BOD とは何ですか?
BODとは、Biochemical Oxygen Demand の略であり、生物化学的酸素要求量と呼ばれています。水中の有機物が好気性微生物によって分解されるときに消費される酸素の量のことで、河川の有機物の汚濁指標となっています。
詳細は、文献ページでご紹介しているこちらのPDFファイル(『分析の基礎知識「BOD」』)をご覧ください。
BODの測定方法(原理)を教えてください。
【希釈法】
希釈法は、試料が公共水域に排出されたときに溶存酸素を消費する状態に最も近い条件と考えられており、国際的にも標準法とされています。
一般にBODは炭素系有機物で好気性の細菌によって分解されるものが主です。炭素系有機物の約70%を分解するには、試料を希釈水で希釈して 20℃で 5 日間培養(光は遮断)することが必要とされ、そのときに消費された酸素の量から求めます。

【感圧法】*弊社取扱品 OxiTopの測定方法
サンプル中の微生物は有機物を分解するために酸素を消費し、二酸化炭素を生成します。生成された二酸化炭素は二酸化炭素吸収剤に吸収され、サンプル容器中が減圧状態になることで、圧力変化の度合いを測定しBOD値に換算します。

【微生物電極法】*弊社取扱品 Quick BOD α5000型の測定方法
公定法と高い相関を持った測定方法です。様々な検体に適した菌種を固定し、その膜に酸素電極をあてて膜中の酸素濃度の変化を記録することにより、微生物が消費する酸素量をとらえます。
BODsとBOD5 はどこが違うのですか?
排水や湖沼の汚染の指標として使用されているのは通常 BOD5 です。公定法として5日間かけて測定は行われています。
一方、BODsは微生物電極法として JIS K 3602 に記載された方式です。BOD5 と異なる方式ですが、測定時間が短く、相関が高いため事業所等の排水管理や、時系列でデータの必要な研究用として利用されています。

COD

COD とは何ですか?
COD とは、Chemical Oxygen Demand の略であり、化学的酸素要求量と呼ばれています。湖沼、海域をその主要な測定対象水域とし、酸化剤(化学物質)により酸化される「主として有機物」の汚濁指標です。試料に酸化剤を加えて一定条件の下で反応させ、そのとき消費した酸化剤の量を酸素の消費量に換算してCOD値を表します。
詳細は、文献ページでご紹介しているこちらのPDFファイル(『分析の基礎知識「COD」』)をご覧ください。
CODの測定方法(原理)を教えてください。
【過マンガン酸カリウム法の場合】
過マンガン酸カリウムが還元剤として有機物と反応することを利用しています。
試料水に過マンガン酸カリウムを加え加熱すると有機物が酸化させます。赤紫色に変色した試料水にシュウ酸ナトリウムを加え、脱色反応を起こします。その後、過マンガン酸カリウムを滴下し、残留するシュウ酸ナトリウムと反応させます。無色から赤紫色に変化した時点を当量点とします。

【重クロム酸法の場合】*弊社取扱品の測定方法(製品ページはこちらから
試料水を強酸化剤(重クロム酸カリウム)と一緒に2時間加熱します。酸化可能な有機物が反応して、重クロム酸イオンが緑色のクロム酸イオンに還元されます。生成したクロム酸イオンを620nm の波長で定量します。
COD Cr(重クロム酸法) と COD Mn(マンガン法)はどこが違うのですか?
使用する試薬が違います。世界的には【COD Cr】の重クロム酸ナトリウムを使用する方法が用いられていますが、日本では過マンガン酸カリウムを使用する方式【COD Mn】で規制されています。一般的に【COD Cr】の方が酸化力が強く、高い数値を示します。

TOC

TOC測定にはガスが必要ですか?
弊社取扱のSievers TOC計 (M9型、M9e型、M5310C型、M500型、M500e型)およびTOCセンサー( CheckPoint、CheckPoint e)には必要ありません。TOCは、①<有機物を酸化分解し>、②<分解により生成された二酸化炭素を測定する>ことにより算出されます。①や②の部分が 「燃焼酸化+NDIR方式」と呼ばれるTOC計ではガスを必要とします。それに対してSieversの「紫外線酸化+導電率測定方式」ではガスを使用せずに測定が可能です。詳細については文献資料、または弊社へお問い合せ下さい。
どうして1年に1回、校正するだけで精度よく測定できるのですか?
それは、有機物の酸化分解により生成された二酸化炭素を測定する方式に特長があります。二酸化炭素を測定する方式には、主に「NDIR方式」や「ガス透過膜導電率測定方式」があります。 「NDIR方式」は、二酸化炭素による赤外線の吸収強度により二酸化炭素の量を算出しますが、基本的に測定毎に校正をする必要があります。 Sievers TOC計で採用されている「ガス透過膜導電率測定方式」は、生成した二酸化炭素が水に解離することにより生じる導電率を元に二酸化炭素の量を算出します。導電率計が元々、校正をあまり必要としない計器であるという事からもご理解頂けることと思いますが、校正は長期に安定しています。  詳細は弊社へお問い合せ下さい。
「TOC」を測定していない「TOC計」があるのですか?
残念ながらございます。TOCの測定には、「二酸化炭素を『選択的に』測定する」ことが重要です。しかし、導電率を元にTOCを測定する方式のTOC計には、二酸化炭素を選択的に測定するシステムを有していないものがあります。このような方式のTOC計は、酸化分解後の導電率の差を測定しているだけで、その結果、実際のTOC値に対して大きな誤差を生じることがあります。

ご興味ございましたら、製品案内-TOCのガス透過膜についての資料をご覧頂くか、弊社へお問い合せ下さい。
Sievers TOC計で導電率を測定することは可能ですか?
M5310Cシリーズでは、導電率を測定できません。M9/M9eシリーズ(ラボ型、ポータブル型)およびM500型ではTOC濃度と同時に導電率を測定可能です。
他社のTOC計とSievers TOCの違いについて教えてください。
全てのTOC分析計の測定原理は、水中の有機炭素を酸化してCO2にするステップと、生成したCO2を測定するステップの2つのステップで構成されています。水中の有機物に対する酸化方法とCO2の検出方法の違いによって、それぞれのTOC分析計の違いが特徴付けられます。
Sievers TOC計のガス透過膜式導電率測定技術については、こちらをご覧ください。
Sievers TOC計シリーズの1サンプルあたりの測定時間について教えてください。
M5310C/M9シリーズでは、基本測定で約2分/回です。また、各バイアルの測定前に約6分間の流路内洗浄を行います。例えば、1本のバイアルに入ったサンプルを3回繰り返し測定する場合の測定時間は約12分(6分+2分×3回)です。
500RLシリーズでは、オンラインモードでの基本測定で約6分ごとに測定結果を表示します。
Sievers TOC計の検出限界について教えてください。
M9/500RLシリーズの検出限界は、0.03ppbです。ただし、検出限界は設置環境によって異なる場合があります。
Sievers TOC計の校正頻度について教えてください。
校正頻度は、1年に1回です。
Sievers TOC計では、どのようにTOC濃度を測定しますか?
サンプル水に含まれる有機化合物を二酸化炭素に分解して、その二酸化炭素からTOC濃度を測定しています。
Sievers TOC計では、二酸化炭素の測定で「ガス透過膜式導電率検出法」を用いています。この方法では二酸化炭素だけを選択的にガス透過膜で分離し、他のイオンの影響を排除して導電率を測定し、TOC濃度に換算することが可能です。
Sievers TOC計でのTOC測定では、採水後すぐに測定しなければいけませんか?
採水後はなるべく早めに測定することをお薦めします。日本薬局方では、サンプリング後から測定までの時間について、特に言及されていませんが、一般的に採水後から空気中の物質や容器からの溶出などで、サンプル水の汚染が進むためです。
M9/M5310Cシリーズの測定において、無機炭素が多く含まれるサンプル水の処理方法を教えてください。
ICR(無機炭素除去装置)を使用することで、最大25ppmの溶存無機炭素を99%除去できます。ICRを接続されない場合は、測定前に6M リン酸を数滴滴下して、窒素ガスかヘリウムガスで5~10分間バブリングをして二酸化炭素を除去後、測定してください。
M9シリーズの測定時間(2分)をさらに短くできませんか?
基本測定での測定時間(2分)を短くすることはできません。
しかし、M9シリーズでは、測定時間が4秒/回のターボモード機能を追加することができます。
 なお、基本測定に2分を要するのは、ガス透過膜式導電率測定法の原理に由来するものです。ガス透過膜で二酸化炭素を透過後、導電率計のあるDI水ループに、分解された二酸化炭素を平衡状態にさせて測定するため、平衡状態にさせる時間として2分かかります。
TOC計のDIリザーバーに入れる水のグレードに指定はありますか?
超純水グレード(比抵抗値で18MΩ)をお勧めします。精製水や純水グレードを入れることも可能ですが、機器の安定化に時間がかかります。
TOC計の測定で、酸化剤を添加するとTOC測定結果に影響しますか?
酸化剤を過少添加した場合、有機化合物の分解が不十分になり、二酸化炭素としての回収率が落ちるため、実際より低く測定されます。一方、酸化剤を過剰添加した場合、過剰な酸化剤から発生する酸素ガスが二酸化炭素を拡散するために、実際よりも低く測定される可能性があります。ただし、酸化剤添加量の最適値は、それほどシビアではありません。特に低濃度領域(500ppb程度)のTOC値の測定を目的とする製薬用水の管理では、多くの場合、酸化剤を加える必要はありません。さらに、自動試薬調製機能(オプション)で、最適な酸化剤の添加量を自動算出することもできます。
M9/M5310Cシリーズのデータの外部出力方法を教えてください。
本体単体で使用する場合、下記の方法があります。
1) USB接続タイプのプリンターによる印刷
2) USBフラッシュメモリーで出力する方法(CSV形式)
3) イーサネットポートでのPCへ出力する方法

オートサンプラーを使用する場合、下記の方法があります。
1) 付属PCからのインクジェットプリンターによる印刷
2) 付属PC上でのCSV形式での出力
3) 付属PC上でのPDF形式での出力
ガス透過膜は消耗品ですか?
基本的に消耗品ではありません。ただし、流すサンプルによって膜に影響を与える場合があります。例えば、廃水サンプルのような、不溶性物質や有機溶媒を多く含んだサンプルは影響を与えますので、測定を控えてください。
TOC計のオンライン測定において、圧力耐性はどの程度でしょうか?
M9/M5310Cのオンライン型およびM500の場合、100psig以下です。
TOC計でバイオバーデンサンプル(微生物が混入したサンプル)の濃度検証はできますか?
TOC計はバイオバーデンサンプルの濃度検証に適しておりません。TOC計は微生物を分解することは可能ですが、ほとんどのバイオバーデンサンプルのTOC値が分析計の検出限界を下回るためです。検出限界を下回る理由は、微生物自体の炭素濃度が微生物重量の50%以下であること、またバイオバーデンサンプルの微生物はピコグラム単位なので、TOC分析計で検出できるだけの総量を持っていないことが挙げられます。製薬用水の品質管理のために、バイオバーデン管理をする専用のTOC分析計が他メーカーで取り扱われていますので、それらで管理することをお勧めします。
TOC計のオンライン測定では、どの程度の送液が必要ですか?
M500シリーズは、50mL/min以上、M9/M5310Cのポータブル型およびオンライン型の場合(連続測定時)も50mL/min以上です。
TOC計のオフライン測定で棄却回数を設定した場合、どのデータが棄却されますか?
測定しているバイアルの初めの測定データから棄却されます。例えば、繰返し回数を5回、棄却回数を2回にした場合、1~2回目の測定データは棄却され、3~5回の測定データを採用します。
TOC計は設置環境による測定値の影響はありますか?
測定中のTOC計の近くで有機溶媒を使用すると、揮発した有機溶媒がサンプルに溶け込んでTOC測定値が本来の値よりも高くなる可能性があります。HPLCなどの有機溶媒を使用する機器の近くにTOC計を設置されないことをお勧めします。
DI水循環中に樹脂によって除去されるものは二酸化炭素だけですか?
二酸化炭素以外に、陽イオン、陰イオン性の分子も樹脂に吸着して除去されます。除去される理由は、スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体からなる樹脂に、陽イオン交換としてスルホン酸基、陰イオン交換として3級アミンを用いたものが含まれているためです。
TOC計のオフライン測定において、各バイアルの推奨測定回数は?
3回以上をお勧めします。各バイアルごとに、平均値、標準偏差、相対標準偏差などの統計値を計算するためです。
ガス透過膜の材質は何ですか?
フッ素樹脂(PFA)製です。
なぜ、サンプル中の無機炭素が高いとTOC測定に影響があるのですか?
SieversのTOC計では、TOC=TC(全有機炭素)-IC(無機炭素)で算出しています。TOC値と比べてIC値が高すぎる(10倍以上)とTOC測定値の精度および繰り返し精度が不正確になる可能性があるためです。
ICR(無機炭素除去装置)はどのような原理でIC(無機炭素)を除いているのですか?
サンプルを酸性にしてすべてのICをCO2の形に変換してから、脱気モジュールによってICを除去します。
この方法は、ICはイオン性(炭酸塩 / 重炭酸塩)と非イオン性(CO2)の形で存在し、イオン性と非イオン性の比率はpHに依存していることを利用しています。サンプルを酸性にすることで、すべてのICが強制的にCO2の形になり、CO2を脱気できます。
スパージガスが不要なためコストを低く抑えられるメリットがあります。
TOC計で測定サンプル水を分析すると、TOC値がまれにマイナスの値を示すことがありますが、その場合の原因と対処方法を教えてください。
以下のような原因が考えられます。
1) サンプル水が水道水や井戸水、地下水などの場合、非常に無機炭素濃度が高い場合があり、そのためIC値が非常に高くなり、TOC値がマイナスの値を示すことがあります。

  【対処方法】 無機炭素を除去してから測定を行います。
  ICR(無機炭素除去装置)を接続するか、または以下の手順で無機炭素を除去することができます。
    1.  サンプルに6Mリン酸を数滴加えます。
    2.  N2またはHeパージガスを使用して、サンプルからCO2を除去します。
    3.  5~10分間パージした後、サンプルを測定します。
   *この方法では、サンプルへ添加するリン酸の量、パージの時間についてはお客様での条件検討が必要となります。

2) 試薬シリンジ内に気泡が発生している場合にTOC値がマイナスの値を示すことがあります。
   長時間(24時間以上)使用していない場合は、この操作は必ず実施してください。

  【対処方法】 試薬シリンジのフラッシュを実施します。

3) 装置内部で気泡が溜まっているような場合はTOC値がマイナスの値を示すことがあります。

  【対処方法1】 試薬シリンジのフラッシュを実施します。
  【対処方法2】 超純水レベルの水を使用してリンスダウンを実施します。

4) IC channelとTC channelの応答差にズレが生じた場合、TOC値がマイナスの値を示すことがあります。
   IC channelとTC channelの応答は時間の経過で徐々にずれてしまうことがあります。

  【対処方法】 測定値が安定するまで超純水レベルの水を使用してリンスダウンを実施し、TOCオートゼロを実施します。
DataProで、メッセージ『CPUエラーを検出しました』が表示されました。TOC測定はすべて終了しており、数値は正常でしたが装置や測定値に問題はありませんか?
PCへデータを書き込み中に通信がDelayした場合に表示され、通常はRetryで書き込みを行い、測定は正常に終了します。
装置や測定値には全く問題はありません。
問題がある場合、計器エラーが表示され測定がストップします。
製薬関連】 第十八改正日本薬局方(JP18)に対応していますか?
対応しています。日本薬局方用の適合性試験プロトコルもあらかじめソフトウエアに組み込まれています。また、JP17用の適合性試験用試薬も販売しております。
【製薬関連】 製薬用水以外の水でTOCの測定はできますか?
M9/M5310Cシリーズは製薬用水以外の水でも測定できます。井戸水、地下水、水道水、洗浄バリデーションサンプルは測定可能です。ただし、測定上限値が50ppmであるため、排水サンプルのような高濃度サンプルの測定には、TOC計InnovOx(イノボクス)をお勧めします。
【製薬関連】 適合性試験は3局すべて実施することが必要ですか?
製薬用水を原料として製造した医薬品(中間体、原薬)がどこに販売(輸出)されるかによって変わります。国内用のものであれば、JP適合性試験が、米国/欧州向けであれば、USP/EP適合性試験を行う必要があります。
【製薬関連】 適合性試験の一般的な実施頻度はありますか?
特に決まっておりません。日本薬局方でも指針は出ておりません。
サンプル水の分析直前に行うと確実です。しかし、一般的には、事前にデータの安定性から適合性試験の実施頻度を検証して、一定期間(1週間、1ヶ月、数か月、1年など)ごとに行っているケースが多いようです。
【製薬関連】 M9シリーズでの洗浄バリデーションサンプルでタンパク質などの残渣を酸で溶解する場合に、どのような酸を用いるとよいのでしょうか?
リン酸での前処理をお勧めします。リン酸で溶解が難しいときは、硝酸でご検討ください。塩酸はニードル時のステンレス(SUS)が腐食する恐れがあります。有機酸は、測定不良になりますので、使用しないでください。
【製薬関連】 製薬用水だけでなく、原水となる常水も測定管理が必要ですか?
定期的な測定管理が必要です。日本薬局方にも、「製薬用水の品質管理」(参考情報:GZ水関連)の中に下記のように記載されています。

水道水(「常水」)のTOCの許容基準値は「3mg/L以下」(水道法第4条に基づく水質基準)であるが、上記の管理基準を考慮し、製薬用水製造の原水として使われる水についても、各製造施設において適切な製法基準値及び処置基準値を設けてTOCモニタリングによる水質管理を実施することが望ましいです。
【製薬関連】 SieversのTOC計はPart11に対応していますか?
オプションのソフトウエアDataGuardを追加することによって、21CFR Part11に対応させることができます。
DataGuardには、電子データの記録、マルチアクセスレベルの設定によるアクセス管理機能、電子署名および監査証跡機能が含まれています。
なお、Dataguardは、ISO 9001の定める基準に準じて開発されています。
【製薬関連】 JP準拠 システム適合性標準液、USP/EP準拠 システム適合性試薬標準液を販売していますか?
はい、いずれも販売しております。
お客様による調製が不要で、すぐに使用できる製品です。
【製薬関連】 洗浄バリデーション用のスワブ材を販売していますか?
販売しております。
クリーニングバリデーションキットとして販売しており、40mLガラスバイアルとセットもございます。
【製薬関連】 スワブ材の単品販売はありますか?
スワブ材の単品販売もございます。
【製薬関連】 スワブ材の材質は?
拭き取り部分はポリエステル、取っ手部分はポリプロピレンです。
【製薬関連】 標準液(校正用標準液、適合性試験標準液など)は、1セットで何回使用できますか?
1回測定となります。
標準液はコンタミネーションを防ぐために密閉包装されています。開封後は速やかにご使用ください。
 →参考資料: 「調製済みTOC標準液のご紹介」(PDF)

窒素・リン

全窒素の測定方法を教えてください。
総量規制の工場排水試験法(JIS K 0102)には下記の4通りの測定法が明記されており、濃度測定には総和法、紫外線吸光光度法が取り入れられています。

【総和法】
亜硝酸イオンと硝酸イオンに相当する窒素と、アンモニウムイオンと有体窒素に相当する窒素とを求めて合計します。

【紫外線吸光光度法】
試料をアルカリ性ペルオキソ二硫酸カリウムで、約120℃30分間加熱して窒素化合物を硝酸イオンに分解し、波長220nmの吸光度測定して定量します。

【硫酸ヒドラジニウム還元法】
試料をアルカリ性ペルオキソ二硫酸カリウムで、約120℃30分間加熱して窒素化合物を硝酸イオンに分解し、銅を触媒にして硫酸ヒドラジニウムによって還元して亜硝酸イオンとします。ナフチルエチレンジアミン吸光光度法によって定量します。低濃度の場合に適用されます。

【銅/カドミウムカラム還元法】
試料をアルカリ性ペルオキソ二硫酸カリウムで、約120℃30分間加熱して窒素化合物を硝酸イオンに分解し、銅・カドミウムカラムによって還元して亜硝酸イオンとします。ナフチルエチレンジアミン吸光光度法によって定量します。低濃度の場合に適用されます。
インドフェノール法の原理を教えてください。
アンモニアおよびアンモニウムイオンの分析法の一つです。強アルカリ性溶液中において、アンモニア性窒素(NH₄-N)はほとんどアンモニアとして存在しており、次亜塩素酸イオンと反応するとモノクロラミンを形成し、さらにフェノールと反応して青色のインドフェノール誘導体が形成されます。これを630nm付近の吸光度を測定します。
[クーロメトリー式アンモニア計について]
Q1.アンモニアを簡単に測定できるということですが、定量下限値はどれくらいですか?
電解電極に工夫を凝らし、また電解電流値も低く抑えたことから、0.05mg/Lを実現しています。
[クーロメトリーアンモニア計について]
Q2.原水(水道水源)の管理には使用できますか?
塩素処理の際の原水のアンモニア管理用としてお使いいただいているお客様もあります。なお、最小読み取り値は、0.01mg/Lです。
[クーロメトリー式アンモニア計について]
Q3.比色法の測定器を持っており、アンモニアを測定していますが、電量滴定式アンモニア計の測定に要する時間や測定精度はどうですか?
比色計にくらべて、はるかに迅速に測定できます(測定範囲:0~20mg/L時で1分以内)。また、サンプルの性状(色や濁り等)に左右されることなく、変動係数3%以内と再現性良く測定できます。さらに、標準液、実サンプルともに公定法との高い相関性が得られています。そして、ランニングコストも大幅に低減できるばかりでなく、有害な廃液も出ません。
[クーロメトリー式アンモニア計について]
Q4.メンテナンスの頻度は?また、しばらくの間、使用しなかった場合はどうなりますか?
ほとんどメンテナンスフリーとお考えください。ただし、初めて使用する場合や長時間使用しなかった場合には、電極の活性化が必要です。
通常の使い方としては、使用前に2~3回のブランク測定を行うだけです。
総量規制での排水は公定法で測らないといけないのでしょうか?
いいえ。事業所の形態によっては、公定法の測定や連続測定器でなく、「簡易測定器」での管理が認められています。
「簡易測定器」では簡単に低コストでの測定が可能です。また、社内で検査できるため、きめ細かい管理が出来ます。

残留塩素

DPD法の原理を教えてください。
ジエチルパラフェニレンジアミン法(DPD法)とは、水中の残留塩素を比色定量で測定する方法で、DPD指示薬(ジエチルパラフェニレンジアミン(N,N-diethyl-p-phenylenediamine)) が塩素によって酸化され、マゼンタ色(桃~桃赤色)に発色する反応を利用しています。
この発色の程度は塩素濃度に比例しており、標準比色盤の色と、サンプルにDPD試薬を加えて発色した色とを目視で見比べて、色が一致したと思われるところで比色盤に刻まれている数値を読み取ることにより、残留塩素濃度を目視で測定する方法です。
吸光度計を用いる場合は、510~555nm付近の吸光度で測定します。
全塩素 と 遊離塩素 はどこが違うのですか?
全塩素 = 遊離塩素 + 結合塩素  と考えて下さい。残留塩素計では全塩素と遊離塩素の測定が出来るものが多くあります。
お客様の用途に合わせて選択下さい。通常は、「残留塩素の計測」とは遊離塩素のことを指すことが多いようです。
浴槽の残留塩素の濃度は何故低いのか?
塩素は水温が高ければ高いほど揮発し易くなります。浴槽水を測定する場合は蛇口から採水→試薬添加→測定・・・の一連の作業を素早く行うことにより安定した測定が可能となります。

濁度・SS

濁度の測定方法(原理)を教えてください。
【透過光法】
濁った水の層に一定の強さの光を入射すると、濁りの粒子に反射又は散乱し透過量が減じる反応を利用したものです。
これは水槽の厚さと濁りの粒子の密度(濁度)に比例し、この吸光度を測定して、あらかじめ同じようにして操作した検量線から濃度を求めます。なお、色度による妨害を避けるため、660nm付近の波長を用います。

【90°散乱光法】*弊社取扱品 TB250 WLVisoTurbの測定方法
溶液中の微粒子による散乱光の強さを660nm付近で測定して、標準溶液の散乱光の強さと比較測定して、目的成分の濃度を求める方法です。微小粒子による散乱光量は粒子数に正に比例関係を示し、通常透過光の影響を避けるためそれと直角の方向で測定を行ないます。

【表面散乱光法】
安定した水面に斜め方向から光を照射して、散乱した光を水面上部にある検出器で受光し、変換器を介して濁度が表示されます。この方式は検出器が直接、水に接していないので汚れの心配がなく、低濁度から高濁度まで測定できることから上下水道等の濁度測定に数多く使用されています。
濁度の単位「NTU」と「度」では何が違うのですか?
標準物質が違います。世界的にはホルマジンを標準液とする「NTU」という単位が用いられています。日本ではPSL(ポリスチレンラテックス)を用いた「度」という単位も使用されています。また、かつてはPSLの代わりにカオリンを使用していた経緯もあります。濁度計によっては、校正標準液を変えるだけで、どの単位にも対応できるものもあります。

MLSS

汚泥界面とは何ですか?
汚泥界面とは、処理槽(=沈殿槽)の堆積汚泥と上澄みとの境界を指します。界面がどの位の水深位置にあるのか、厚さはどれくらいかなどを管理して、堆積汚泥が流出(キャリーオーバー)を防ぐために重要な項目です。
汚泥の膨化現象とは何ですか?
正常な活性汚泥の場合、若干のカビ臭、茶褐色又は灰褐色、フロック形成が顕著となります。汚泥の膨化はMLSS濃度に対して、有機物負荷が大きすぎてDO不足を来すために表れる現象です。この場合の対策としては、DOを増やす、膨化汚泥を除去する、新たにシーデングを行い適正負荷に戻す、返送汚泥に10~20mg/Lの塩素を注入したりすることにより解決できます。
汚泥の解体現象とは何ですか?
栄養不足、過ばっ気、毒物の流入等により発生する現象です。対策としては、適正負荷に戻す、ばっ気量(空気量)の調整を行います。毒物流入の場合は、流入源をつきとめて流入を防ぎます。
MLSSの測定方法を教えてください。
ML-55の測定原理は、吸光光度法を採用しています。この方法は、「溶液の吸光度は、その光路の長さが一定であれば濃度に比例する」という法則から成り立っています。
測定槽(エアレーションタンク)内に投入した検出部において、発光部から出た光はMLSS(活性汚泥浮遊物)によって吸収され、減衰します。ML-55型では、サンプルの色の影響をほとんど受けずにその吸光度(物質が光を吸収する度合いを表す量で、透過度の逆数の対数で表される)からMLSS濃度を求めデジタル表示で表します。
水深及び温度は測定槽内に投入した検出部の圧力センサーの信号から求められ、デジタルで表示されます。また、パラメータを設定することによりSZ(汚泥界面)の測定も可能です。
*ML-55型の製品ページはこちらから

多項目

多項目水質計を使用して、いくつかの項目を測定したいのですが、測定に必要な試薬はすべて用意されているのですか?
各測定項目ごとに試薬が用意されており、自由に選ぶことができます。各試薬は、1回ずつの測定用に計量された密封粉末試薬が50回や100回測定単位で1パックで用意されています。

食環境

土壌

公定法以外の簡易分析は認められているのですか?
東京都環境局の「土壌汚染調査(重金属等)の簡易で迅速な分析技術」の技術№9を取得しております。同局の「土壌汚染調査における簡易分析法採用マニュアル」に則ってお使いいただけます。

VOC

方式はPIDですか?FIDですか?公定法ですか?
PIDでもFIDでもなく高分子膜による干渉増幅反射法(IER)という画期的な原理を採用しています。公定法ではありません。GC分析との高い相関性、省メンテナンス性、簡便な操作が特徴です。

その他

機器のレンタルやリースはあるのですか?
残念ながら弊社で機器のレンタルは行っておりません。リースに関しましてはリース会社をご紹介できますので、お問い合わせ下さい。

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